朝。 玄関に近い場所で、床を見ている。 光は入っている。 靴は揃っている。 触らずに、そのまま。 紐の先だけが少し曲がる。 コップを置いて、音を確かめる。 思ったより軽い。 肩がわずかに下がる。 前に出る前、いつも一拍置いてきた。 動かないことで保った位置。 それを選んだ理由は残したまま。 立つ位置は変えない。 靴と壁の間隔もそのまま。 この並びが、まだ続いている。