深夜。 灯りを消しきれないまま、机の前に立つ。 椅子は引かれていない。 コップに水を注ぐ。 音は小さく、途中で止める。 蛇口を閉める指が少し遅れる。 画面を開いて、すぐ閉じない。 閉じないことが、手順になっている。 視線だけが行き来する。 以前から、こうしてきた。 決めない位置に身体を置く反応。 それが守りだったのかは、まだ触らない。 肩の奥が一度だけ固まる。 椅子と机の距離は変わらない。 灯りの下に、その配置が残っている。